80歳? ノープロブレム!  シニアの季節‐1

                       
何が問題なし?
「私ども、来年は二人共80歳になるのですが、ローンは大丈夫でしょうか?」
「NO Problem !!」
「本当に…?」 
ここはアメリカ南部のさる銀行の窓口。
不動産屋が「No Problem!」を連発するので、気に入ったシニアコミュニテイのパンフレット片手に、恐る恐る銀行のフロアの仕切り(貸付係)の中へ。
「ダウンペイメント(頭金・自己負担)は最低20%、残りを30年のローンで組むと・・・」
クリック、クリック、クリック…「金利4.75%で・・・支払い月額は固定資産税込みでxxx、」  
80歳に30年のローン…? 金利4.75・・・?
その昔、アメリカに来て最初に買った家は、7.875、2番目の時は10%を超えた時もあったよね。夢みたい・・・。
でも一寸待って。この間の車のローンは0.99だったじゃない?4.75って高くない?
そうだ、日本は0金利だもの、もっと安いかも。

家に帰って早速クリック、クリック、クリック・・・。
年金を受け取っている日本の銀行のWebへ…住宅ローン、ローン・・・と。
あった、あった0.99%、一般住宅5000万円まで。すごい金額! 日本ってすごい!
こちとら1000万借りて返済廻っていくかな、と心配してるのに5000万円も借りる人居るの?
(外野の声;土地が高いんだよ、日本は。)
尤も我らだって2番目の家にはそれくらい借りたんだ‼ タイミング悪く子供たちの大学と重なって、毎月返済に四苦八苦だったけど・・・
やってみる価値ありそう。海外の住宅でも貸してくれるかな?
尚もクリック、クリック、…なんだ、これ?「80歳までに完済の方」

ええーっ? それじゃ30年のローンなら50歳までしか借りられないー?
終わるんじゃない、これからなんですが・・・? やっぱりだめか・・・。
80歳で借りようとしてる我らってまさに異邦人ということかな。
それにしても、買う家を担保にして(火災保険の受取人は確かに貸し手だけど)あっさりローンをOKするアメリカってすごい。
その後のペーパーワークであれこれしっかり調べられたけど、保証人はいらなかった‼
 
30代後半に新天地をアメリカに求めて、3人の子供を引き連れニューヨークに渡った企業戦士の40余年後のお話。アメリカに山ほどある55+という高齢者コミュニテイへ居を定めた80歳元気印の日常を折に触れお届けしたい。